2008年06月02日

黒い女神 黒いエリザベートよ…calli〜炎の女カルメン


わあーなんだかものすごく今更感がただよっておりますが、せっかく書いたので更新してみました。
恥ずかしいので埋めてみました。


あまりに久しぶりの天王洲アイル。
まったく変わっていないはずなのに、さっぱり土地勘がつかめませんでした。


そして案の定雨だったのですよ…ぼんやり“雨が降らないといいなー”と思ってると雨が降るんだよな。

   



いわゆるエリザベートでした。 
小説やオペラで書かれたカルメンという話は、美しく身勝手な女・カルメンに魅了され、破滅していく男の物語。
それを、カルメンの原作者の息子とオペラの原作者が“ホセとカルメンは実在した”という観点からひもといてく、という形式を取っていた。 

最初、ほんとーにホセにイライラしてました。
カルメンの言うことおとなしく聞いてろよ!とか。
カルメンがいなくちゃろくでなしのくせに、独占欲ばっかり強くってほんとうにもうどうしようもねえ、とか。
おれがこんな風になったのはお前のせいだ、という台詞を聞いたとき本当にこの男死ねと思いました…心が狭い我ながら。
こんなにホセに感情移入できなくていいのかなあと心配だったのですが、その理由が後半明かされる。
オペラの作曲者・ビゼーはカルメンの“呪い”によって死ぬこともできず、自らが手にかけた男たちの亡霊に苛まれながらカルメンの物語を語り続ける生き物になったホセのなれのはてだった。 

2時間ほどをかけて語られた物語は“ホセの一方的な認識による破滅的愛の物語”だったから。
カルメンの愛を受け止めようともせずただ愛し、愛ゆえに破滅していっただけの男だったということが明かされる。
だから前半のホセは身勝手な女カルメンに翻弄され、破滅していく哀れな男でしかなかったわけです。

ホセにとってカルメンがひどい女であるため、前半のカルメンは身勝手で気まぐれなひどい女でしかなかった。
それでもカルメンに感情移入できたのは、ホセの独りよがりな認識の中ですら、カルメンが彼女なりにきちんとホセを愛していたからだと思います。

犬と狼は一緒に暮らせない。
プシーのカルメンは兵卒上がりのホセに何度もそう言う。

それでも狼は犬と一緒にいて離れようとしない。
誰にも指図されない狼は、狼自身の意志でその道を選ぶ。
命を落とすことを予感していても。
それがカルメンの真実だったのだという結論。
身勝手で気まぐれで奔放であるからこそ、魅力的な女カルメン。
そのこころを説明しようとすることはナンセンスであるような気もしないでもありませんが、ホセにイライラしている人が作ったのかなーと思いました。 
いわゆるエリザベートでした。
そしてエリザベートという作品がどれだけ絶妙なさじ加減で作られている名作なのかということを改めて思ってしまいました。
誰の指図も受けないと毅然として胸を張っていたカルメンをみて、なんとなくですが、コムちゃんのシシィが想像できた気がします。
私の想像のナナメ上を行っていただきたいと祈りつつ、幕切れの字幕の最後の一文はまったく蛇足だったのではないかと思う次第です。

話にドリフ的オチがついちまって…コメディだったんだっけ?
と思わず2時間半を振り返ってしまいました。 

今回が一番男役時代のコムちゃんに近かった気がする。
勇壮な(まさに勇壮な)フラメンコダンスが多かったからかも。

私はコムちゃんの怒りの表現が好きなのですが、大体においてプリプリしていたカルメンは大変好みでした。
その代わり笑いかける顔やラブシーンを見るとテレちゃうというか、エヘってなる。
エヘっていう場面も多かったけど。
コムちゃんは相手役に顔を見せていないとき、顔がめちゃ素に戻る。
踊りを始める前に、間違いなく“さあ踊るぞう”的顔をしたりする。
コムちゃんだなーって思って嬉しくなります。
端っこの席だったので素のコムちゃんの顔がまたたくさんみられた。

カルメンな顔とコムちゃんな顔が交互に見られたので、カルメンの情念がぶつかってくるっていうより、なんだか得体が知れない女だなーと思った。
男役のコムちゃんも得体が知れなかったからかなあ。

コムちゃんの足はしっかりしている。
まあちゃんもそうだったよなあと懐かしく思ったのでした。
さすがダンサーコンビ。


コムちゃんはカーテンコールでオジサマキラー属性を遺憾なく発揮していた…両隣のオジサマたちは鼻の下が伸びていらした。

一生懸命客席に手を振っていた。

…と思ったら、会場を出てから黒いシャツに黒いパンツのわたるにいさんが颯爽と歩いて行かれました。
うへえょうかっこいい!!

ルーナ先輩を吹き飛ばす勢いでどついてしまい、そしてふたりで天にも昇る気持ち。
でっかいおまけがついてきた〜

posted by 海野モノトモ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台&ライブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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