2009年03月06日

シルクスカーフに帽子のマダム…マルグリット


初めて八百屋舞台であるのを実感しました。
ええいまさらですよ。

トークショーで八百屋であるのを聞いて、ええーナナメなの?と思っていたのですが、舞台装置やらピアノや机やらが、舞台の傾きに合わせたパースになってるから気づかなかったのかな、と(決して姫様をガン見していたから…じゃないと思う、たぶん…)。
全体的にナナメになってる舞台自体はじめてだったし…
今回は、前のほうの端っこで見たのでよくわかりました。
なにより、マルグリットが舞台前方に立っていて、リンチをする連中が舞台奥から現れるときのものすごい圧迫感に納得したのであります。


そして、今回は大阪の前楽。

わたしの今までの経験上、姫様はお芝居では千秋楽より前楽に最高値を出すことが多いように感じます。
前楽で宇宙の果てまで飛躍して、千秋楽ではいままで培ったものを抱えたまますとんと原点に戻るような感じ。

というわけで、お楽しみの前楽!
イヒヒ楽しみ!



もちろんネタバレ。

……あれえ、見違えた…ヨ?
と思いましたメインのお三方!


田代くんの演技や歌に緩急がつき始めて人格として息づきはじめているのが目に見えて分かります。
もはやアクトとは別人であります…!
アクトでは、衝動的な歌もしょんぼりしている歌も素晴らしい美声で朗々と歌い上げていたのですが、大阪ではそれぞれの感情に添った声の色になっているような気がします。
なにより、死に瀕したマルグリットを抱いての歌が良くなってました。
アクトでは、瀕死の人の耳元でそんな大声だしたらダメよー!死が早まっちまう!と思っていたのである意味ホッとしました。
囁くように歌うマルグリットに寄り添うように歌っていて、ひどく心にしみます。

姫様の歌も、高音にもタカラヅカ時代の空気の内側から膨らんでいって中からビリッと破る感じの響きが増えてまいりました。

そして、オットー暗殺のパーティーに行く時の白い服を着たマルグリットは、絶世の美女だった!(もはやほんき)
あれよりきれいなものがこの世にあるもんか(言い切った…!)。

あ、今日のプチハプニングは、冒頭のパーティーのシーンで姫様が自分のすそをふんずけて前のめりに転んで床に手をつく…が、相手の人が反対の手を持っていてくれて転ぶまでには至らず、すぐに起き上がらせてくれて姫様めちゃ満面のごまかし笑顔。
かわいいんじゃー!
その後、裾に細心の注意を払ってくるんくるん回ってました。

あと、ピアノの上に立つとき、かなり素というか、アルマン超絶技巧中のピアノを両足で踏みしめていていつもながらオトコマエであります。


オットーはとにかくマルグリットの夫になりたがってた…。
マルグリットが好きすぎるよ!
肖像画をいまにも舐めそうないきおいで、観ていて大変喜ばしい。
オットにはなれなかったから、せめてオットのひとと呼んであげようと思います(余計なお世話)。

マルグリットの心が手に入らければ入らないほど、マルグリットにのめりこんでいくM男さんは、豹変してマルグリットを嬲る時のかおがいちばん優しそうなのがさいこうです。
しかもすっごく嘘っぽいやさしさなのがまた!
求め続けたものが手に入る喜びと、自分の上に君臨していた彼女を跪かせる快感と。
しかたないなあオットのひとは!

そうそう、冒頭のパーティーの後、諍いがあったあとにふたりして鏡の前の椅子に座るシーン、オットのひとの腿にマルグリットの手が置かれているのに初めて気付いてヒョウ!と思いました(意味もなく)。


そしてやはり2幕が特に、特に圧巻で!

瀕死のマルグリットのところにアルマンがきた時、マルグリットは、すごくほっとしてすごく幸せそうでした。
あの日、オットーに言われるままに泣きながら手紙を書いた時のあの切なる願いがアルマンに届いたことに本当に嬉しそうで、そのまま生きるのをやめるみたいにして死にました。
ふたりが出会った夜、このまま死んでもいいと言ったアルマンに、マルグリットは私は生きたいと返していた。
生きて恋したい、生きて幸せになりたいと思っていた意志が強い女性。
でも最期には、もうすぐ死ぬけれど幸せだからもうよいのだというあったかい諦念に満ちていて、こころが引き絞られるようでありました。
にんげんはほんとうに満足すると、生きたいという根源の欲すら満たされてしまうのだなあと思いました。

アネットがこれがまた迫真の演技でほんと困った。
だってマルグリットのからだを抱いて歩いていくアルマンを見てアネットが嗚咽を漏らしていて、アネットの涙を見ていたらああマルグリットは本当に死んでしまったのだと妙にリアルに実感して、なんだかすごく哀しくなってベソベソしてたら、カーテンコールで気持ちが切り替えられず、出てきた姫様がマルグリットに見えて、微笑んで礼をしている姿にぐっときちゃったんだもの。

そんでカーテンコールなのにまたベソかいちゃいました。
エヘ。


で、今日もまた昨日の会員様にお付き合いただいて姫様三昧で。
ヘルマン役のひとがヘルマン時は髪型もあいまってセイハンザイシャみたいでわくわくすると言い張ってちょっと嫌がられてみました。

posted by 海野モノトモ at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | マルグリット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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