2006年08月26日

雪か花かの上白粉を痴話と手管で晒して挽いて…八月納涼歌舞伎第二部

 

とっても忙しいいちにちでした。
これというのもファントムのチケットがないから…!(ファントムを観られないから、ヤケになって予定を色々ぶちこんでしまった…)

まず、銀座でランチ。大学時代の合気道部の同期+一期上が全員集合でした。
卒業して6年?みんな合気道は続けていないんです。武道系を続けていたのも私だけでした…。
まあ、昔からこの人たちはどうして合気道をやってるんだろうと思っていたので。
とても仲がよくていつもつるんでいるのですが、文科系の趣味や萌えを持っている人間ばかりだったので…。
相変わらずみんな素晴らしいキレっぷりでした。

2時半ごろ、みんなと別れて一路歌舞伎座へ。
千秋楽滑り込み観劇。2部のみですが。

吉原狐/団子売/玉屋/駕屋
幕があくまで吉原狐を吉原雀と勘違いしていて、舞踊4種なんて絶対寝る…しかも吉原雀と団子売なんてほとんど同じような踊りじゃん…と思っていたのですが、幕が開いた瞬間に自分の間違いを知る…。
スズメじゃなくてキツネでした…。

吉原狐は村上元三作の新作歌舞伎で、45年ぶり2度目の上演だそうです。
初演の八世幸四郎(白鸚)+十七世勘三郎を、今回は三津五郎+福助。

最高でした…福助十八番(ないですけど)に加えたいくらいの…。
どうしてこれは45年も眠っていたのか…作品が福助を待っていたとしか思えない…。

歳の近い仲良しの父娘の話。廓の中での話なのに、人情喜劇というのがまたオツな風情。
父・三五郎は本当に真面目で実直、芸者屋を営む。
娘・おきちは吉原で人気の芸者だが、とにかくハヤトチリでおっちょこちょい。羽振りのいい客のことは嫌いなくせに、その客が落ち目になると途端にホレてしまう性癖(?)を持つ。
狐憑きの如くどこまでも一途に惚れ抜く姿についたあだ名が“吉原狐”。村上先生のセンスが光る…!
とても仲が良く、三五郎の妻が死んだ後は、ふたりで暮らし、毎日一緒に風呂に行く姿が吉原名物になっているほど。
おきちは早く三五郎に後添えを迎えてほしいと思っていて、その後添いをめぐる悲喜交々…。

何だかんだと色々あって、それなりの結末を得た後、父娘はいつものとおり朝風呂に出かけます。
みちみち、おきちが「おとっつぁん」と呼びかけ、三五郎が「なんだい」と答える。
それだけのセリフなのですが、毎日一緒に生きてるにんげんどおしの、日常の愛情や許しがたくさん詰まってました。

おきち、とにかく人の話を聞かない…一を聞いて十を誤解する女。
それにしても福助さんはちょっと足りない女というか、いい子なんだけどアホなんだよなあ、という娘をやるともうキラキラ輝きます。
やかましくて、空気読まなくて、でも何故か人の輪の真ん中にいるような。
ウザい一歩手前の愛嬌が本当にうまい!愛しい〜!
周りにいたらずっと垣間見ていたい(係わり合いにはなりたくない)。
それを受ける三津五郎さんがまた実直そのものなのがなんともいえない…肩を叩いてご苦労様、と言いたい。

とにかく情愛のある物語でした。

しかも…橋之助の女形が、でかくて笑えた。
宝塚の男役が女役になるのとはまた別の倒錯があります…。
モトをただせば同じ男なのにどうして福助さんはオンナノコに、橋之助さんはジョソウオトコに見えるのか…。

そして、舞踊小品3題。
団子売(扇雀+孝太郎)は無難に、玉屋(染五郎)はちょっと背伸び気味、駕屋(三津五郎)はさすがの風情。

里見八犬伝は猿之助一座のを観たから今回は観なかったけど…福助さんの毛野はちょっと見たかった……。
そして福助さん、来月の秀山祭は籠釣瓶の八ツ橋ですからね…ファントム難民の昨今、すごい行きたくなってきた…

…こうしてみると私、福助さんの大ファンみたい…そうでもないんだけど……。
“ファンじゃないけど、楽しませてくれるから好きな役者”ってやつです。

ちなみに、福助さんは雰囲気があすかちゃんに似ている…気がする…。
歌舞伎なり、宝塚なりのカテゴリからどこかはみだしているようでもあるのに、そのカテゴリになくてはならないような役者。

歌舞伎の後は溜池山王に移動して、第九。
私はどうも物語がないと…全て子守唄に聴こえるらしい……よ、よく寝た……。

posted by 海野モノトモ at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 歌舞伎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
またもや歌舞伎話のレスで失礼します。

団子売見たかったんですよ〜。すっごく面白そうだったから!
同じ男で、それも同じ兄弟なのに、顔も良く似ているのに
福助と橋之助って違いますよね。
福助ぶらぼー!です♪
勿論橋之助もスキです。
数年前(5年くらい前かな)松竹座でトキゾウさんと橋之助が心が震える芝居をしていまして、
歌舞伎で心が怖くなる芝居を見のは初めてでした。
演目?・・えっと、忘れました(爆

八犬伝、私は初日明けの次の日に観に行きました。
おもだかバージョンを見すぎていたせいか、ケレンと離れ業には物足らなかったのはお許しくださいませ〜〜
染ちゃんの女装がなかったのは救いでしたかね〜〜(笑)染ちゃんの女は○×△・・
おもだかの笑也さんは信じられない位綺麗でしたから〜
(芝居、踊りは突っ込まないで下さいまし。
これでもバリバリなファンです・泣)

これまた福助の毛野が良くて、私が男だったら「いよっ」って声を掛けたくなりました。
流石にトシは隠せなくなりましたが、福助、上手過ぎです!
客席を掴むのが上手いですねー。
あすかちゃんを連想される気持ち、わかります!
博多座観に行ったんですが、あすかちゃんがコンチータがあすかなのか、コンチータがあすかなのか・・って感じで、
それが毎公演ってのが凄いです。
精神的に大丈夫なんだろうかと心配してしまいそう。



いつも歌舞伎話だけで申し訳なので、ファントムの話など・・

オサちゃんエリック、ムラで見た以上に心に染み入りました。
この先どんなに凄いエリックになるのかと、
もしかしてオサちゃんはスロースターター?って思いながら
抱きしめたくなるエリックを感じています。


人は愛して、愛される為に生まれてきたんだよ・・

そんな弔いの言葉を客席から贈っています。







Posted by むらさき at 2006年09月03日 20:27
>むらさきさま
コメントありがとうございました!
なるほどなるほどと興味深く読ませていただきました!

八犬伝、ご覧になったんですね。
おもだか版は、歌舞伎を観ていることを忘れかけてしまう怒涛のケレンだった記憶があります。逆に普通に歌舞伎でかかる場合、どうなるのか少し興味があったのですが…。

そして、やっぱり福助の毛野よかったですか…福助さん、女装の男をするととてつもなく色っぽいというか、エログロナンセンス、というか…。
ただ綺麗なだけじゃないところが好きです。
ああ八犬伝、やっぱり観たかったです〜でもやっぱりどうしてもっファントム最優先になってしまうので…。
せめて二部を観ておいてよかったなあと思いました。
福助さんとあすかちゃん、わかっていただけて嬉しいです(笑)。
ふたりとも乗り移り系(?)ですよね。

そしてファントム…。
そうですね、東京に来てから、なんだかますます磨きがかかっている気がします。
深化したせいか、エリック像にぶれがなくなりましたね。宝塚から東京までの間に、大王の身に何が…?
今日は大人だ、昨日は子供だ、って分類できる感じではなくなっていて、あまりにエリックすぎるというか…!
エリックがどうやって生きてきたか、彼の人生のいちにちいちにちを想像できるほどに人物に厚みができてきたような…(私の妄想に厚みが増しただけかも…?)。
エリックをかわいそうと思うより、いつくしむ気持ちが増してきました。
私もエリックの死を悼み、むらさきさんのように弔いの言葉を捧げています。

千秋楽までどんなエリックになるのか想像もつかないので、出来るだけ通いたいと思っています。
むらさきさんもまだまだご覧になるんでしょうか?
もしかしてお隣で観劇していることもあったりして…(宝塚のみならず、歌舞伎も…)。

そして、むらさきさんがご覧になった松竹座でのお芝居の演目が気になります…笑

よかったらまた遊びにいらしてください。
ありがとうございました!
Posted by 海野モノトモ at 2006年09月09日 04:35
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。