2006年10月12日

白い船に思い出を全部詰めて海の底へ流してしまおう…愛するには短すぎる


兄さんサヨナラなんだ、そう強く強く思って観たので偏りがあるかもしれません…。
まさにサヨナラのためのサヨナラ公演でした。
なんかね、なーんでもない話。どこにでもある話。
だから、もうとってもとっても愛しい話。

まさつか先生はアテガキをしない方がいいね。スカウトで強烈なアテガキをしてみたもののもうどうしようもなかったように。
今回はものすごーいゆるーくアテガキされている。
役者の役の咀嚼でどうにでもなるような。
セリフがものすごく平易で、でもそこはかとなくしゃれていて、見ていてほっとする…。
暁のローマを観た後だからでしょうか…。

一番好きなセリフはとなみちゃんバーバラの
「一番望むことを、一番欲しがっちゃいけないの」
というような(めちゃくちゃあやふや)とっても平易かつ文学的なセリフ(好きな割に、まるっきりなっちゃいない)。

わたる兄さん。
なんだか優柔不断でものをはっきり言えない人物で観ていてイライラしそうなもんですが、兄さんの愛嬌で全て許してしまいました。かわゆい…!
しかしおおきいなー…ソフト帽をかぶったあらんけいよりも、羽飾りをつけたとなみちゃんよりも、素頭の兄さんが大きいなんて…。
大王のリュドヴィークのスーツの背中は、触れてはいけないような、にんげんの手には触れられないような、そんなオーラが立ち上っていた。
わたる兄さんの背中には吸引力がある。観ているとね、抱きつかずにはいられない!みたいな…。ちゃんとすわってみてましたけど。

あらんけい。
この人がこの物語における“ラスボス”なんじゃないか、って思いましたよ…。それほど空気読まないー!邪魔ー!もー!でも大好きー!っていう感じ。
フレッドに感情移入してみていたせいもあって、イライライライライラしながら…でもいつの間にかいつもアンソニーを探していました…。
この人、本当に得体が知れない。フレッドのためを思ってやっているのか、バーバラに本当にほれたのか、ただもうかき回したいだけなのか。
それともどれでもないのかな。
つかみどころなーいにんげん。だから、魅力的なんだろうと思うし、フレッドもどうしても彼とはなれられないんだろうな。

4日間という期限の中での話を書くなら、きちんと一日一日を区切って描いていくべきだったんじゃないかと…。観てる方が今何日目なのかわからないと、どうも緊迫感が伝わってこない。
花火が上がってフェアウェルパーティーね、って言われて急速に涙…。
おっつきませんから!

そして、フレッドとバーバラは…いずれも大人すぎるため、所謂“日常系”の芝居だった…
恋したなら全てを捨てて恋に生きてこそドラマだと思うけど、でもでも!
わたる兄さんのサヨナラだから。

フレッドはその4日間を惜しんで、いとおしんで、大切に暮らす。
兄さんも宝塚生活をそうして暮らして、いるんだろうなって思いました。

あの白い船、洋上の密室は、宝塚そのものを表現しているんだろうな。思うほどに、一分一秒がいとおしいお芝居でした。

posted by 海野モノトモ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 星組 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/30776723
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。