2007年04月09日

もはや戦後ではない…明智小五郎の事件簿〜黒蜥蜴/TUXEDO JAZZ

 
またブログデザインを変えました。
公演中は無駄にアグレッシブな感じを主張したいと思います。。。 
 


本日、劇場にて某K先生を発見しました。
 

いきなり殴りかからないよう、心の中でおのれの両手を後ろ手に縛って、行きの燃料しか積んでいないような気持ちで声をおかけしました。
今更この作品についてとやかく言いたくもなかったのですが(ていうか面と向かって言えるはずもなく)、ただ“戦後は終わった”と書き換えた意味を聞いてみたかったのであります。

某K先生、意外に気さくでした。
テンション高かった…すてきな明智先生を観た後だからかしら…

そして気になるお答えは、というと…


「もっとはっきり時代を限定したかったので、“もはや戦後ではない”という言葉から引いて書き換えました」


だそうです。
私の懸念した“2”に最も近いお答えでした…がっかりだよ。

一瞬、社会科の授業の記憶と3丁目の祐飛…ちがった夕日のエピソードを脳内検索…
“もはや戦後は終わった”という言葉は、たしか神武景気の時に言われた言葉だったと思いますので、昭和30年くらいだったと思います。

しかし“もはや戦後ではない”といわれて昭和30年代だ!と言える人って少ないと思う。
普通に腹痛が痛い的な間違いにしか取れないのではないでしょうか。
なにより“もはや戦後ではない”と“戦後は終わった”とは似て非なる意味を持つことくらい、気付いてくれ…。

そんなに時代を限定したかったら、せめて上野のシーンとかで、“戦争が終わってもう10年くらい経つけど…浮浪児、多いの?”くらいのセリフで入れればいいのになあ。
冒頭で示したいのなら、黒蜥蜴に言わせればいい。
絵に描いたような改悪ということですねえ…。

ということで先生の意図、観客には伝わらないでしょう間違いなく…
伝わらなかったら意味ないでしょうそれ…

余談ですが、あんなにぎこちない日本語の脚本を書くくせに、どうしてあんなに雄弁なのかしら…


というわけで、10日13時半公演を観劇。
今日の明智先生は波越警部とは普通にお話ししていましたが、ひとりで波越警部の届かないところに行ってました。

探偵を辞めてただの人になって、とおんなに言葉でいたぶられて、恍惚とした表情を浮かべる。
サドが一周半してマゾになってました…。
しかも思わず恋してしまいそう、と言われて、子供みたいににこーって笑ったんですよ。


怖い…by早苗


の一言に尽きます。
犯罪者しか愛せないフリークスは絶好の獲物を見つけてしまった。
直ぐに手に入れようとは思っていない。
今は絶好の獲物が見つかったことが、とにかく嬉しい。
そういう、顔でした。

おんなが発砲したあと、高笑いを始めそうなくらいの欲望と興奮をどうにか抑えているような顔で笑う。
…ちなみに、その時“俺の親友がどーにかなっちまった”と目を白黒させている波越君の存在が、明智先生の異常ぶりを助長してました。

その後のトカゲダンスはもう…イっておしまいになられていました。
興奮と悦楽が陽炎のように見えた気がした。

そして、なんかラストがすごかったです。
膝をついて押し花を見ているうち、慈しむように微笑み、それがそのまま悲しみと後悔に歪んでいく。
優しい笑みが、どこか狂気すら孕んでいました。
幼いころの妹の面影を見ているような。
大切な幼い日の思い出を成就させようとして、自分自身で壊してしまった。
壊してしまったことによって、彼は情熱の全てを失う。

「なんだね」
という声も泣き声にかすれていました。
ソフト帽をかぶってからは穏やかに笑っていましたが、立ち直ったというより、喪失をこころのおくそこに押し込めて前を向かされたような。
これからまた犯罪者を追うんだろう…そしてひとの義を越えて惹かれる人間を探すんだろうと思った。


そしてショーも大王は絶好調であります。
ニューヨークが舞台なのだと思うのですが、私たちが半日飛行機に乗れば行けるニューヨークとは違う、どこにもないニューヨークなのだな、と思ったら何だか哀しくて虚しくて、でもいとおしくて泣いてしまいました。
楽しいショーなのに、ショーが楽しければ楽しいほど、自分がいるこの地とは隔絶していることを思い知らされる。
近くにある理想郷なのかもしれない。
行けないからこその桃源郷なのでしょうか。

大王はニッコニコだったのに、にこにこだったからこそ、切ないショーでした。
 
明日観たら、しばらく(土曜日まで…)観られないので、明日はこころしてみようと思います。
 
posted by 海野モノトモ at 23:08| Comment(3) | TrackBack(0) | 明智小五郎の事件簿〜黒蜥蜴/TUXEDO JAZZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アグレッシブな海野さんこんにちは。
「K先生に突撃生インタビウ」というあたりに
アグレッシブさが滲み出てますね。
ステキです。

ムラの千秋楽の日、
ロビーに立っていたK先生に
柱の影から呪いの言葉を呟くのが精一杯だった私から見れば
尊敬の一言であります。

われらの麗しの明智先生は、
東京でも活き活きとイっちゃっておられるのですね。
はぁ・・・想像だけで胸が一杯になります。
生を観たらどうなっちゃうのかしら、私。
これからもレポして下さいね。
Posted by みつよ at 2007年04月10日 08:50
こんばんは☆
モノトモさん、K氏に直撃インタヴューされたんですか!?
しかもその答えって・・・・・・(。。;;;

あ〜。。。

寿美礼さんが素敵なら、いいです☆
その明智寿美礼さん、えらいことなってません?!

あ〜!!
あいたいな〜!!!!!!!!
Posted by はまぐり at 2007年04月10日 23:31

>みつよさま

コメントありがとうございました。
私も、今となってはどうしてそんなことが出来たのか、不思議で仕方がありません…。
よほど気になっていたからなんでしょうね、やっぱり…

東京の明智先生は…凄いですよ…。
とくにトカゲダンス(…甦る情熱?甦った情熱??)と、波越君へのカラミ方が凄いです…

はやくナマでご覧になれる日が来るといいですね!(GWだと…まだ1ヶ月くらいありますけど…)

つたないレポートではありますが、観劇の度に何かしら書いていると思うので、見にいらしてくださいね。



>はまぐりさま

お久しぶりです。

そうなんですよー、我ながら無謀でした。
お答えにはアゴが外れそうになりましたが、才気走ったエキセントリックな明智先生を見るだけで、なんだか全てが許せそうです……

こちらにいらっしゃらないはまぐりさんの分も、明智先生を舐めるように愛でておきます〜。
Posted by 海野モノトモ at 2007年04月12日 18:01
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